次世代人材ルーブリック

次世代人材ルーブリックとは、アクセンチュア株式会社と一般社団法人 次世代教育・産官学民連携機構が共同開発した”次世代の人材に必要なスキルおよび思考態度(マインドセットとスキル)”定義であり、20の評価指標になります。

私たちは教育、行政、NPO、企業が連携する「社会に開かれた教育エコシステム」の実現を目指すという理念の下、次世代人材ルーブリック活用を促進するため、次世代人材ルーブリック評価指標の全要素・全レベルの項目内容をオープンソースとして公開します。教育支援に携わる関係者の方々にご活用いただけましたら幸いです。

次世代人材ルーブリック開発の背景

 テクノロジーの進化やグローバル化の進展に伴って社会や働く環境が大きく変わる中、企業や行政、医療や教育などのあらゆる組織では変化に迅速に対応し、変革を実現できる人材が求められています。

 一方で、教育現場においては、既に授業の運営や部活動等の様々な取組によって負荷が高い状態であり、次世代教育に取り組むのが難しく、次世代人材について深く考える余裕がない状況であると認識しています。

 また、企業や団体においては、教育や人材育成に積極的に取り組む組織は存在していますが、人材や資金に限界があり、プログラムで重視する指標定義やプログラム実施前後での受益者の変化を捉える等の効果測定まで手が届いていないといった現状があると理解しています。

 そういった世の中の状況を踏まえ、これからの時代に活躍できる次世代型人材に必要な要素を特定するため、アクセンチュア株式会社と一般社団法人 次世代教育・産官学民連携機構は、次世代の人材に必要なスキルおよび思考態度(マインドセットとスキル)をまとめた次世代人材ルーブリックを策定しました。

次世代人材ルーブリック開発の目的

  • 次世代人材ルーブリックは、経済協力開発機構(OECD)が東日本大震災の被災地で2012年から2014年にかけて実施したグローバル人材教育プログラム「OECD東北スクール」で育まれた評価指標や、アクセンチュア株式会社が実施した未来の労働者に不可欠なスキルに関するグローバル調査”New Skills Now”の結果等を元に定義しました。

 特定の教科や授業に対して作られたものではなく、「現実的な課題を設定し、自ら思考して実行に移すことが出来る姿勢と能力・技能を持った人材」に必要な能力の指標となっているため、同じ指標を学校全体の年間目標にすることもできる一方、教科の学習目標に設定することもできます。加えて、団体を超えたデータの蓄積も行っており、今後も継続してデータを蓄積していく予定です。

このように、複数の場面で継続して利用することができ、かつ、自団体にとどまらないデータを利用することによって、生徒の状態をより科学的に分析・確認することが可能なため、企業やNPO(特定非営利活動法人)などによる教育支援活動の成果や課題などを可視化し、次のアクションにつなげることを可能にします。

次世代人材ルーブリックの特徴と構成

次世代人材ルーブリックは、次世代で活躍できる人材、すなわち、「現実的な課題を設定し、自ら思考して実行に移すことが出来る姿勢と能力・技能を持った人材」として必要な要素を姿勢11項目、スキル9項目の合計20項目の指標として分解しています。項目ごとに5段階のレベルを絶対評価として定義した構成となっているのが特徴です。

 各項目のレベルは、レベル1の場合は、個人の視点から物事を捉え、アクションが受け身なのに対し、レベル3になると集団や他者視点から物事を考え、自主的・積極的にアクションができるように変化します。レベル5になると、組織や社会の視点から物事を考え、大局的・戦略的にアクションがとれるものとなっていきます。

 次世代人材ルーブリックには、学生版と社会人版の2つのバージョンがあります。初等教育・中等教育・高等教育においては学生版のレベル3、社会人においては社会人版のレベル3が目指すべきレベルであり、レベル4は得意領域において到達を目指すレベル、レベル5については極めた領域においてようやく到達するレベル、といった設定になっています。

次世代人材ルーブリック活用シーン

 次世代人材ルーブリックは、教育機関企業NPO等で教育支援に携わる方々に活用いただけます。

例えばこんな方に…

小中高学校関係者・・・教科学習以外で、どんな姿勢やスキルが社会で求められているのか、生徒に共有したいが、具体的にうまく整理できず悩んでいる。外部団体との連携は積極的に行っているが、単発授業になっており、プログラム実施後の生徒の成長がいまいちわからず困っている。

学校カリキュラムマネジメントの担当者…担当に任命されたが、どこからつけていいかわからない。。

教育委員会関係者・・・次世代人材スキルを学区の生徒に身に着けてもらいたいと思っている。各学校単位ではなく、学区単位で生徒の成長度を可視化したいが、一貫したスキル軸がなく実現が難しい。

企業の社会貢献事業担当者・・・自社団体の教育プログラムはあるが、効果測定の指標を持っておらず、自社プログラムの社会的インパクト・効果の分析をどのようにすればいいか悩んでいる。

■次世代人材ルーブリック(学生版・社会人版)

次世代人材ルーブリックの定義は学生版と社会人版の2種類あります。下記のボタンからダウンロードいただき、ご活用ください。

次世代人材ルーブリック活用手順

 次世代人材ルーブリックの活用手順はこちらになります。活用にあたり不明点等ありましたら”お問い合わせ”からご連絡ください。

次世代教育・産官学民連携機構_次世代人材ルーブリック活用手順_v0.1.pdf

活用時の留意事項

 次世代人材ルーブリック利用時には下記3点ご留意ください。

  1. クレジット:一般社団法人 次世代教育・産官学民連携機構とアクセンチュア株式会社のクレジット©2020 一般社団法人 次世代教育・産官学民連携機構 & Accenture. All Rights Reserved.)を常に表示してください。

  2. 非営利:営利目的には使用しないでください。

  3. 改変した場合のライセンス表示:次世代人材ルーブリックと同じCCライセンスを表示ください。

お問い合わせ

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