そもそも"ルーブリック"とは?
ルーブリックとは、
学習到達度を評価するツールのこと。
これまで生徒の学習成績を評価する方法は、教科での学力の計測が一般的でした。しかし、時代の変化や社会のニーズに合わせて、教科での学力だけでは測りきれない生徒の総合的な能力や姿勢を評価する手法が求められています。
そんな新しい評価方法として近年注目されはじめたのが、まさに”ルーブリック”なのです。
先生のこんな悩みに役立ちます
ルーブリックは生徒の自己評価アンケート形式で測定しますが、設問の作り方を1から知っている必要はありません。
すでにあるルーブリックの枠組みを活用すれば、アクティブラーニング・総合学習・探究学習など点数では測りづらい学習活動において、決められた指標をもとに評価ができるので、生徒の能力のレベルや伸びを可視化しやすくなります。
あくまでも、ルーブリックは他者と比較したり、すべての項目で高い評価を目指したりするためのものではありません。生徒自身が過去の自分と比較して成長を実感したり、生徒の特性を見える化することで今後の学習や進路に役立てることが目的です。
進化した”次世代人材ルーブリック”
近年は多様なルーブリックが作られ、活用する学校も増えてきました。
その中でも、”次世代人材ルーブリック”は、特に「これからの時代に活躍する人材」をキーワードに、アクセンチュア株式会社と私たち一般社団法人 次世代教育・産官学民連携機構(以下CIE)が共同開発したものです。
ベースとなったのは、経済協力開発機構(OECD)が東日本大震災の被災地で、2012年から2014年にかけて実施したグローバル人材教育プログラム「OECD東北スクール」で育まれた評価指標。
「未来の労働者に不可欠なスキル」に関するグローバル調査”New Skills Now”などのデータも加味しながら、産官学民による連携のもと、グローバル規模の調査データと現場の実務経験による幾度ものブラッシュアップを経て出来上がった、最先端のルーブリックです。
どんな項目で評価する?
CIEでは、今後迎える大きな社会変化の中で求められる人材は、「現実的な課題を設定し、自ら思考して実行に移すことが出来る姿勢と能力/技能」を持った次世代型人材である、と定義しています。
次世代人材ルーブリックは、そのような人材に必要な姿勢(マインドセット)11項目 + 能力/技能(スキル)9項目を合わせて計20項目の指標を持ち、それぞれを5段階の到達レベルで評価しています。
20項目の指標
ルーブリックは生徒の特性を見える化し、伸ばしたい指標について推移を確認するものですので、全ての項目を一様に伸ばす必要はありません。学校の方針や生徒の特性に応じて、重視したい項目をピックアップしながら活用されています。
項目のピックアップPOINT
学校が掲げるスローガンや、目指す生徒像と照らして、重点的に評価したい項目を選択
総合学習/探究学習によって伸ばしたい(変化を測定したい)項目を選択
姿勢4分類+能力/技能3分類の7分類から、最低1項目ずつ選択するとなおバランスが良い
5段階の到達レベル
各項目では、生徒の状態が5段階の到達レベル可視化されていきます。
到達レベルは「どの視点から物事を見るか」の視座、「どんな姿勢でアクションを起こすか」の行動姿勢の2点から設定されています。
例えば・・・
レベル1:自分視点 / 受動的な姿勢
レベル3:集団や他者の視点 / 自主的・積極的
レベル5:組織や社会の視点 / 戦略的・大局的
次世代人材ルーブリックでは、小学校、中学校、高等学校それぞれの成長段階に応じて適切な到達レベルが設定されていますので、学校ごとに組み直すことなく、そのまま活用いただけます。
20項目の指標と5段階の到達レベルの一覧表は、こちらからダウンロードいただけます。
今までのルーブリックとどこが違う?
これからの時代に活躍できるスキルを網羅
現代の社会は、技術の進歩やグローバル化にともない、日々急速に変化しています。これからは、企業や行政、医療や教育などのあらゆる組織において、時代の変化に迅速に対応し変革を実現できる人材が求められる時代。
次世代人材ルーブリックは、まさに次世代に活躍する人材を育む点にフォーカスした評価指標なのです。
忙しい現場でも導入/運用が簡単に
次世代人材ルーブリックは、高校、中学校、小学校へと利用が拡大し、何千人もの生徒の評価に使われてきた歴史の中で、利用しやすい仕組みと内容へとブラッシュアップされています。また、実施後の分析も自動化され、数日で結果の取得が可能になりました。先生方の負担軽減のために進化を続けています。
※ルーブリック集計ツールの詳細はこちら
長期的・科学的に変化を分析できるデータ技術
教育現場で多い悩みが、ルーブリックを取り入れる前と後での学生の変化の計測やデータの蓄積が難しいという声。次世代人材ルーブリックでは、データテクノロジーの力を駆使した変化の定量的な測定が可能に。
取り入れただけで終わりではなく、生徒の状態をより長期的かつ科学的に分析・確認し、学校教育の成果を可視化できることで次に行うべきアクションが自ずと見えてきます。
どうやって使えばいい?
次世代人材ルーブリックは、専門知識や経験がなくても、どなたでも活用できるツールになっています。
学期末ごとにルーブリックを活用することで、学校が目指す総合学習(探究学習)の成果を確認したり、生徒の課題・目標に向けたフィードバックや面談で参照したりと、学校に合わせて多様な使い方ができます。
ルーブリック導入を促進する集計ツールとは?
CIEでは、次世代人材ルーブリックをさらに使いやすくするために、回答・集計ツールを提供しています。これにより簡易にルーブリックの導入・分析が可能になります。
ツールの概要は以下の動画をご覧ください。
資料ダウンロードはこちらから
お手元で保管したい・関係者で共有したい・説明や印刷に使用したい場合は、以下よりPDF資料をダウンロードいただけます。
ご相談・お問い合わせ
よくあるお問い合わせ
Q. 次世代教育・産官学民連携機構(CIE)とは?
私たちは
共創型次世代教育の普及・深化を目指している一般社団法人です。主に、教育現場へのプログラム紹介・実施調整、カリキュラムマネジメント支援、PBL(課題解決型学習)授業づくり支援、普及活動、研究・政策提言支援の5つの領域で活動しています。
くわしくはこちら
Q. 評価対象となる学年は?
小学校高学年(5,6年生)から高校生を対象に設計されています。
Q. 評価するタイミングは?
毎学期ごとに評価を行い、生徒の成長を定点観測することを推奨しています。その評価結果は、以降のカリキュラム再構成に役立てることができます。また、プログラムの開始前と終了後に評価を行うことで、その効果を比較・測定することも可能です。
Q. 次世代人材ルーブリックの評価項目は自由に使用できる?
評価項目は無償でご利用いただけますので、ぜひご使用ください。
当法人では進め方のサポートも実施しています。
評価結果の分析や、分析に基づいた年間カリキュラムの策定などをご支援いたします。評価集計ツールを利用することで、より負担なく導入することも可能です。
ご興味のある方はぜひお問合せフォームからお問合せください。
Q. 分析後の活用方法を知りたい。
評価した内容は、①学期末の成績評価と合わせた面談、②次のプログラムの検討、③学内や保護者への総合学習や探究学習の進捗報告、④生徒のキャリア教育・進路相談などの場面で活用できます。進め方のサポートも可能ですので、ご興味のある方はぜひお問合せフォームからお問合せください。
Q. 生徒によって質問の解釈にばらつきがある。どうすれば良い?
回答する生徒は、「過去の自分を評価すればいいのか」「今の自分を評価すればよいのか」を迷ってしまうことがあります。ルーブリックは、その時々の今の自分を評価していくことで、特性や能力の変化を理解することができます。初回実施時に、学年や学校単位で、できるだけ同じ先生が同じ説明をすることで、生徒と先生の目線を合わせ、より確かなデータを蓄積することができます。次世代人材ルーブリック導入支援経験のあるスタッフがサポートを行うこともできます。
Q. 個人情報保護についてはどうなっていますか?
回答時に個人情報は取得いたしません。生徒の個別IDを学校側に割り振っていただくことで、回答フォームには氏名を記入することなく、IDで回答結果を管理します。
Q. 児童・生徒の回答形式はどのようになっていますか?
WEBサイト上のアンケートフォーム(Microsoft Forms) で回答いただくことを基本といたします。先生から回答フォームのリンクを生徒に共有していただき、回答してもらいます。
利用時の留意事項
クレジット
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